聖霊降臨の主日 2021年5月23日

先に下記リンク先の聖書箇所を読み、黙想してから動画をご視聴いただくことをお勧めします。

 

朗読箇所のテキスト(日ごとの福音)

 

第1朗読 使徒言行録 2章1~11節

第2朗読 ガラテヤの信徒への手紙 5章16~25節

福音朗読 ヨハネによる福音書 15章26~27、16章12~15節

 

お話の要約

今日のお祝いは聖霊降臨の祝いです。この大船教会に来てから5年も経ちました。何となく今年の聖霊降臨は特別な意味があるような気がします。この5年間くらいを振り返ってみれば、確かにこの間、共同体として共に祈り、共に歩むことがあったと思うのです。私は成長を見ています。一生懸命祈っている人もいるし、神のみ言葉に親しんで、もっと理解しようとする人は結構いると思います。それはすごく喜ばしいことです。でも、何となく、限界も感じます。今まで成長して歩んできたことは、もう一歩踏んで先に行く必要があるのではないかと思います。

 

特に二つの点を私は感じます。一つは、ゆるしの秘跡。十分理解されて利用されていないような気がします。ゆるしの秘跡はものすごい恵みがあります。ゆるしの秘跡を通して、恵みによって自分が変わって、成長して行くことを経験するという、すごい恵みがあるのです。そこまで理解して経験している人は、まだまだ少ない気がします。

 

もう一つ、気になるところといいましょうか。福音宣教をする力。精一杯信仰生活を送っていると思います。その中で、周りにキリストのことを伝える知恵、力、どうしたらいいか戸惑って、また、そこまで行くことが難しいと、そういうように感じます。今の社会を考えたら本当にキリストのメッセージを必要としている人が多くいると思います。主の愛を本当にわからなければ、人生の本当の意味はわからないと思うし、しっかりした希望を持てないと思います。それなりの幸せもあるにしても、建物が砂の上に建てられるように、かなりもろいものになってしまいます。

 

このような周りの人のために、そのような人たちのことを考えたら、なんとかしてキリストの愛に気づいて欲しいと思います。でも今の共同体だったら、福音宣教しなさいと言っても、その力はどこからくるか、人はむしろ、負担に感じるのではないかと思います。そこは一つの限界、私たちは、もちろん弱い人です。そしてもちろん、主は、ありのままの私たちも愛しておられます。それは疑えないです。主は、自分の愛をもっとわかって欲しい、と思います。私たちの応えを待っておられるような気がします。まず、私たちが、ご自分の愛にもっと気づいて、ご自分の力で、結局聖霊の力で、それを人に伝えることを望んでおられるような気がします。

 

私たちは自分で出来ない。それがわかったら、もう最初の一歩です。でも、先に進むには、出来ないからしょうがないというより、出来るようになるために、聖霊を求める、それしかないのではないかと思います。特に、今日は、いろいろの話をするより、今、この場で祈りたいと思います。

 

「主よ、あなたの限りない愛を感謝して賛美します。

どうか主よ、私たちがあなたを愛して、信じていること、あなたはご存知です。

でも、よりはるかに、私たちの弱さもご存知です。

それをすべて承知しておられながら、私たちを愛しておられます。

主よ、私たちは、なかなか心からあなたの愛に応えられないです。

自分自身から出て行くことは何と難しいことです。

どうか主よ、この私たちを憐れんで、聖霊をつかわしてください。

主イエズスは、最後の晩餐の席で弟子たちに、聖霊を御父から送ってくださるようにと約束した、どうかそのことを記念している私たちに、今、聖霊を送って、私たちが出来ないこと、知らない、わからないこと聖霊の光で心を照らして私たちにあなたの愛をもっと深く悟らせて、あなたの愛に生かされ、私たちができないことを、聖霊の力、その燃える愛で出来るようにしてください。

主よ、私たちの限界です。

これ以上に、私たちは、知恵も力もないです。

あなたが聖霊をつかわさなければ、私たちは何もできない。

どうか主よ、この私たちを憐れんで、私たちだけでなく、私たちの周りにいるあなたを無意識のうちに、わからなくてもあなたを求めている、必要としている多くの人のために、あなたはすべての人の救いを望んでおられます。

すべての人があなたの愛に気づいて、あなたの愛に応えるように待っておられます。

今、私たちは自分からそこまで出来ないから、聖霊をつかわして、私たちを助けてください。

私たちをあなたに立ち返らせて、多くの人にあなたの愛を伝えることができるように導いて力づけてください。」