図書室より 新着本情報(4月)

 

4月に図書室に入った新刊図書をご案内します。

 

*アーミッシュの老いと終焉  堤 純子 未知谷

現代文明を拒み、1800年代そのままの生活を守り続けているアーミッシュ。一見頑な暮らしぶりに見えるが、子どもたちは8年間のアーミッシュスクールでの学業を終えると一旦外の世界に出て、普通のアメリカ人としての時期を過ごし、その後でアーミッシュとして洗礼を受けるかどうかを決めるという。そしてお年寄りたちは、家族や親戚、地域コミュニティーの「クモの巣のように張り巡らされた」人間関係の中で、皆がそれぞれの場所でそれぞれの役割を果たしている。その生き方と考え方(信仰)が豊富な例で紹介されている。

「主は与え、主は奪う」「お互いに助け合うのは当たり前」「老いも死も神の壮大な計画の一部」「歳とともに記憶をストックしておく壺の口が少しずつ欠けていくから、新しい記憶を溜めておくことができない。でも底の部分は残っているから昔の記憶は残っている」などの言葉が心に沁みる。