図書室より 新着本情報(8月)

 

8月に図書室に入った新刊をご案内します。

 

聖書Q&A  和田幹男  女子パウロ会

第一問Q 「聖書とは何ですか?」

A「全世界のキリスト教徒が、人生の指針として最も重んじている書のことです。キリスト教徒はこの書にもとづいて世界と人間を見、この書にある呼びかけにこたえて行動します。(略)この書は人間のことばで描かれていますが、同時にそれは神のことばであると実感しているからです。」 聖書霊感論の著者、和田神父が83の質問に答える。入門編、旧約編、新約編からなる聖書の入門書。

 

無償の愛に生きて  村田初子  講談社

130年まえのシスターの挑戦

明治10年(1877)、まだキリスト教への風当たりが強かった時代にフランスから日本にやってきた4人のシスターたちがいた。神戸に上陸したその日から孤児を保護し、やがて200人を超す大規模な孤児院を運営するにいたる。気候、言語、習慣、生活様式など何もかも異なる異国で、どれほどの苦労をし、日本人を愛し、ひたすら奉仕の道を歩んだかを、遺された手紙を読み解きながら同じ修道会のシスターが記録した。福祉、医療、教育にたずさわったシスターたちの愛の活動の記録。

 

わたしの信仰  アンゲラ・メルケル  新教出版社

キリスト教として行動する

人道的な難民政策や今回の新型コロナ対策でリーダーシップを発揮したドイツ連邦のメルケル首相。この本は教会関係の集会でのスピーチを集めた講演集である。 牧師の娘である彼女は聖書を縦横無尽に引用しながら、政治に携わる者には「確かな足場」と「へりくだり」が必要だと語り、キリスト者としての良心に基づいて施政にあたっていることがうかがえる。

 

女のキリスト教史  竹下節子  ちくま新書

もう一つのフェミニズムの系譜

男性世界だったイエスの時代にしては、聖書には女性のエピソードが多い。イエスにすがりつくように救いを求めた女性たちとのやり取りを通じて、イエス自身も家長制を越え、ユダヤ人のための宗教であることを越え、女性を宣教に招いてきた。

イヴ、聖母マリア、古今の聖女たち、魔女、女子修道院や在俗共同体におけるリーダーなど、女性のエピソードからながめたキリスト教史。