図書室より 新着本情報(5月)

 

5月に図書室に入った新刊をご案内します。

 

  • かくれキリシタン 長崎・五島・平戸・天草をめぐる旅  後藤真樹 新潮社
    つい先日「長崎と天草地方の潜伏キリシタンの関連遺産」が世界文化遺産へ登録勧告された。(決定は6月末~7月初め)。その地方の教会や史跡をたどり、信仰のかたちをたずねる旅。美しい写真とともに、キリシタンの信仰の実態についても詳しい。

  • なんでもわかるキリスト教大事典  八木谷涼子 朝日文庫
    キリスト教全般についての知識と理解をめざした「ガイド本」。自他ともに認める「キリスト教オタク」の著者が、各教派の違いについて徹底分析。読み物としてもおもしろく、イラスト、索引(英和対照表も)、用語集、教派別対照表なども充実している。

  • キリスト教の歳時記 知っておきたい教会の文化  八木谷涼子 講談社学術文庫
    同じ著者による。こちらは12月のアドヴェントから始まる教会暦による教会の歳時記。クリスマスやイースターのような大きな祝祭だけでなく、年間を通しての各聖人の祝日についても細かく触れられている。

  • ビンゲンのヒルデガルド  現代に響く声  12世紀の預言者修道女  レジーヌ・ペルヌー 聖母文庫
    ヒルデガルド(1098–1079)は12世紀を代表する、中世ドイツのベネディクト派女子修道院長。幻視体験をした神秘家であり(そのヴィジョンは絵画として残されている)、女預言者とみなされていた。医学や薬草に強く、当時の西欧で書かれた唯一の医学的著書もある。また才能に恵まれた神学者、説教者、詩人であり、多くの聖歌を作った作曲家でもあった。この本は伝記ではなく、ヒルデガルドの手紙と説教(幾つかの重要な司教座聖堂で公開説教をするように招かれていた)に注目して、その思想と活動の両端に光を当てている。2012年、女性としては4人目の教会博士の称号を受けた。