図書室より 新着本情報(4月)

 

4月に図書室に入った新刊をご案内します。

 

  • 「真の喜び」に出会った人々  菊地 功 オリエンス
    昨年12月、東京教区に着座した菊地大司教の著書。教皇フランシスコの『福音の喜び』に触発されて企画され、『福音宣教』誌上で連載された。アフリカでの宣教やカリタスジャパンの担当司教としてめぐり合った、地の塩、世の光として活動する人々の思い出。困難の中で信仰の喜びに支えられて友のため、共同体のために働く人々の物語。

  • こころの深呼吸 気づきと癒しの言葉366  片柳弘史 教文館
    こころの奥からふっと湧き上がってきた言葉を、インターネットで発信しはじめたところ、「まるで自分に語りかけられているようだ」という反響が多く寄せられた。片柳神父はそれを「人間の想像をはるかに越えた何か大きな存在が、インターネットを通して皆さんに語りかけたのかもしれません」と言う。それらの言葉を一冊にまとめたもの。一日1ページの日めくりになっている。

  • 「ありがとう」といって死のう  髙木慶子 幻冬舎
    長年ターミナルケアに携わってきたシスター髙木はみずからを「寄り添い人」と呼ぶ。その使命は死に直面した人々と魂と魂の会話とかわすことだ。本書に収められた人々の見事な旅立ち方とエピソードに心を揺すぶられる。

  • キリスト教は「宗教」ではない~自由・平等・博愛の起源と普遍化への系譜~  竹下節子 中公新書
    書名はセンセーショナルだが、逆説的にキリスト教の本質を語っている。自由・平等・博愛、人権、民主主義などの「欧米的価値観」がキリスト教から生まれ、さらに「宗教」としてのキリスト教の殻を破って、普遍的な理念になったと説く。もともとのキリスト教の原点にあった人間中心主義や、個人の尊厳としての自由を共同体の規範に優先する原則、人を宗教や民族で差別しないという平等主義は、宣教する先々で、虐げられた人々の心をとらえ、福音となったのだった。